その4
パリピ
暮
実は、都会育ち。
こうやって農業もしてますけど、親は農家だったんですか?
いや、親は普通のサラリーマンやったよ
そもそもが兵庫の生まれじゃなくて、東京生まれ東京育ちやしね
あ、そうだったんですか、なんだか意外です
いつから地元を離れたんですか?
大学に進学するときに『大学生=一人暮らし』ってイメージがあって。ほら、友達とこたつで鍋とかしたいし、彼女連れ込みたいとか色々あるでしょ(笑)
東京の大学は実家から全て行けちゃうから、それで地元を離れて関西で一人暮らししてたよ
(中身ないな〜、、、)
じゃあそれからずっとこっちの方で暮らしてたんですね
いや、そういうわけでもなくて、最初に子どもの学習教室の会社に就職したときには一度宮城で暮らしてたよ
宮城とはまた遠いですね
うん、でも、いいところだったよ
宮城の中でも田舎の方にある学習教室を担当してたんだけど、そこの先生方が地域に根差して教室をされているのを見てカッコいいなーと思ったのは今の生活にも大きく影響してるね
その後に転職されてこっちに戻ってきたわけですね
そうだね
淡河での暮らし
ただ、同じ時期に結婚もしてすぐに子どももできたんだけど、仕事と子育ての両立がうまくいかなくて、教育に関わる人間がこんなんじゃ本末転倒じゃないかって悩んだりもした
実際問題なかなか難しいですもんね
それで気持ちが揺らいだりしてるうちに独立に興味を持つようになって、結局今住んでる淡河に引っ越して仕事も辞めることにした
今住んでるこの淡河はどうですか?
すごくいい場所だよ
今じゃこうやって仕事をしつつも子育てだってできてるし、なんだったら家によく人を呼んだりもしてるくらいだからね
家によく招くって、なんだかパリピみたい(笑)
そうかもしれないな(笑)
昔から後輩とかを家に呼んで鍋を振る舞うとかがすごい好きだったんだよね、、、あーー俺いいやつ
とりあえず最後の一文はカットしておきますね
おい待て
でも人との繋がりって意味ではすごく大事なことだと思うんだよね
繋がり、ですか??
そうだよ
実はね、元々この場所を選んだ理由として自然の良さではなく、周りの人との繋がりに興味を持ったからなんだ
普通仕事場とかそうじゃないところでも往々にしてお金を通しての繋がりは多いと思うんだよね
でもこの淡河ではお金だけではない独特の関係性があるというか、この里山を維持していくためにいろいろな人と話したり共同作業することがあって、そういうときに『一緒に生きてるんだなぁ』って思うことがあるよ
お金抜きでの人間関係の良さってことですかね?
お金どうこうっていうよりか、関係性がたくさんあるというのがいいんだよね、、
例えば会社だけの人間関係だと、それが苦しくなるとしんどいけど、自分の場合は仕事にも、地域にも、色んなところに人間関係とかコミュニティがあって、、、それが重なってたりもして場所によって立場が変わったりとか(笑)そういうごった煮みたいな感じでお互いさまで生きているっていうか、、
ほんと人って助け合いながら生きてる部分があっていいよね
(右のおっさんだれや、、、)
確かによく考えれば、私たちも1人じゃできないことがまだまだいっぱいあって周りにいっぱい助けられながら日々を過ごしてます
俺だって未だにそうだからね
そんなの40代になっても50代になっても変わらない
精神的なところで最後は自分で責任を取るという覚悟で動けるような人にはなりたいけど、1人じゃ何もできないし
だから、今みたいな多様な関係性ってのをものすごく大事にしてる
淡河だからこそ作れる関係もたくさんありそうですね
そういう部分もあるだろうね
だからみんなも、中々マ〇ナビを使わない就活とか職探しは難しいかもしれないけど、職のことはひとまず置いておいて、色んなことに興味を持って顔を出してみたらいいと思うよ。お金になるからやるとかやらないってことじゃなくて、「面白そう!」という自分の直感を大事にしてほしい
そうやって色んな人の素敵な価値観を自分の中に重ねていくことで自分だけの軸が固まっていくと思うから、その軸に沿った「DIY」を小さくていいから仕掛けていってほしいな
なんか適当な人だけど、
このおっちゃん、只者ではなかった!